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ガラディナーとは?特徴や事例、開催方法について解説!

このごろ、時々耳にするようになった『ガラディナー』。もともとは東南アジアや欧米を中心としたイベントであり、海外旅行者は聞いたことがあるというぐらいの知名度でしたが、インバウンド需要が高まるにつれ、日本での開催事例も増えてきています。観光立国を目指していることもあり、今後ガラディナーはイベントの一つとして定着していく可能性が高いと考えられます。そこで今回は今後盛り上がるであろう『ガラディナー(ガラパーティー)』について解説いたします!

ガラディナー 会場

ガラディナーとは?

ガラディナーは『特別なパーティー』のことです。ガラ(GALA)とは『特別』『祝祭』といった意味を持つ言葉で、様々なイベントに使われています。例えば、海外のバレエ団や交響楽団は『ガラコンサート』として特別な演目での興行を行っています。
今回取り上げている『ガラディナー』は『ガラパーティー』とも言われ、主に欧米や東南アジア等で開催されているディナーイベントです。国によって若干のスタイルの違いがありますが、『特別なタイミングで』『特別にドレスアップして』参加するという点は共通しています。

その特徴は何といっても『とびっきりの豪華さ』。様々なお祝いイベントがありますが、ガラディナーはその中でもとりわけ格の高い、めったに参加できないものとして位置付けられており、その内容もハイクラスであることが多いようです。

ガラディナーの目的

ガラディナーはその由来からもわかる通り、『特別なお祝い』を目的として開催されます。クリスマス等の万国共通の記念日を祝う場合もあれば、ハイブランドの新コレクション発表を祝う場合、企業の100周年を祝う場合もあり、お祝いの内容そのものはこれと決まっているわけではありません。特別である・ハイクラスであると強調したい場合にガラディナーと名乗るケースが多いといえるでしょう。

欧米のガラディナーと東南アジアのガラディナーの違い

『ガラディナー』自体は欧米でも東南アジアでも行われているのですが、その意味が若干異なります。特に東南アジアのホテルが開催するガラディナーは少々特殊のため、混同しないように注意してくださいね。

欧米のガラディナー

欧米における『ガラディナー』は招待制のセレブパーティーを指すことが多いです。クリスマスなどのタイミングに合わせてセレブが主催する他、ハイブランドが新作発表会に合わせて開催したり、国際的な環境保全団体がチャリティーイベントを兼ねて開催したりと様々なスタイルがあります。この場合、会場はホテルに限りません。また、招待制なので参加することそのものがステータスになります。

東南アジアのホテル主催ガラディナー

東南アジアで『ガラディナー』という場合、五つ星ホテルがクリスマスや年末年始に開催する特別なディナーを指すことが多いです。この場合のガラディナーは『ホテルの宿泊者全員が豪華な食事を楽しみ、特別な日を祝うこと』を指します。この場合のガラディナーは宿泊者向けイベントのため、招待制ではありません。設定されている日の夕食は必然的にガラディナーとなり、いつもと違う体験ができる一方、宿泊費にガラディナー代が含まれ、通常より割高になっていることが多いようです。

参加する上での注意点

ガラディナーは『特別感』が何よりも重要であり、参加することそのものに大きな価値があります。そのため、参加者にもドレスコードやそれ相応の振る舞いが求められます。気軽なパーティーではなく、大人の社交場であるというイメージを持って参加することが大切です。

ガラディナーでの服装・ドレスコード

ガラディナーには基本的にドレスコードが設定されています。ドレスコードの内容は主催によって若干異なる場合もありますが、ここでは基本的なものをご紹介しましょう。

ガラディナーでの男性のドレスコード

ガラディナー(ガラパーティー)での男性のドレスコードは正装の『ブラック・タイ』が基本です。これはタキシードに蝶ネクタイを合わせたスタイルになります。

ガラディナーでの女性のドレスコード

女性もガラディナーのドレスコードは正装となりますが、その中でもイブニングドレスがオススメです。イブニングドレスは肩や背中が開いていて、アクセサリーを合わせて楽しむタイプのドレス。ガラディナーは特別な場ですので、華やかさと上品さを意識した装いを選びましょう。

ガラディナーの会場

ガラディナーは特別感、高級感が重要なため、会場もそれに即したところが選ばれる傾向があります。日本であればラグジュアリークラスのホテルの宴会場、重要文化財などのユニークベニューが会場にふさわしいでしょう。また、海外では宮殿や美術館で開催されるケースもあるようです。

ガラディナー実施のメリット

日本ではガラディナーはまだあまり浸透していませんが、インバウンドの視点からも今後注目を集めることが予想されます。日本でガラディナーを開催するメリットをいくつかご紹介しましょう。

圧倒的な特別感を演出できる

ガラディナーは立ち位置自体が『特別なイベント』のため、ガラディナーとして開催するだけで参加者に圧倒的な特別感と期待感を与えることができます。また、特別なイベントならではの装飾やコンテンツ等を詰め込むこともできるため、こだわりにこだわった演出ができるのも強みです。

インバウンドイベントに適している

インバウンドイベントとして、ガラディナーは非常に魅力的です。ガラディナーの開催形式は様々ですが、ディナーとショーを合わせたスタイルが多くなっています。そのため、日本料理や歌舞伎、和太鼓、日本舞踊、書道パフォーマンス等、海外のお客様が喜ぶようなコンテンツを掛け合わせたおもてなしをすることができます。

ハイクラスの交流の場を生み出すことができる

欧米スタイルのガラディナーは基本的に参加者を厳選した招待制のイベントです。そのため、ハイクラスの参加者が揃うことになり、結果として質の高い交流の場としての役割を果たすことができます。例えるなら、ガラディナーは現代版の舞踏会。招待されること、参加することに大きな意味を持たせることができるため、交流の場としても非常に魅力的なイベントとなることでしょう。

ガラディナーのデメリット

このようにガラディナーには様々なメリットがありますが、その一方でデメリットもあります。ここでは現時点でのデメリットについて紹介していきましょう。

『ガラディナーとは何か』の周知が必要になる

ガラディナーという名称は、日本ではまだまだ知られていません。2023年2月の時点では、ピンと来ない方の方が多いと考えられます。そのため、きちんと趣旨やドレスコード等の約束事を伝えておかないと、当日になって『イメージと違う』と言われてしまう可能性があります。特にガラディナー文化のある国の参加者を交えて開催する場合、参加者の『ガラディナー』に対する認識が統一されるよう、周知を徹底しておくことが大切です。

クオリティに対する視線が厳しい

前述の通り、ガラディナーとは正装が求められる特別なイベントであり、参加者も『特別なイベントだ』という意識をもって会場に足を運びます。そのため、必然的に会場や料理、ショー等への期待値が高く、結果、隅から隅までハイクオリティであることが求められるのです。とことん派手にすればよいというものではありませんが、予算を削減してしまうと途端に評価に跳ね返ってきますので注意が必要です。

リアル以外での開催ができない

ガラディナーはディナーが主体とした、交流の側面が強いイベントです。リアルで参加することに意味があるイベントのため、オンラインやハイブリッドでの開催が事実上不可能です。開催日に予定が合わない方は参加できないため、日程や会場の調整には細心の注意を払うようにしましょう。

ガラディナーの事例

Dior チャリティーガラディナー

第59回ヴェネツィア ビエンナーレ国際美術展の開催に合わせて行われた、ディオールとヴェネツィアン ヘリテージの共同開催チャリティーイベント。欧米ではガラディナーとチャリティーを合わせたイベントの開催が盛んで、このイベントもヴェネツィアの文化遺産保護を目的として開催されました。

会場はなんとヴェネツィア劇場。なお、世界情勢を鑑み、集められた寄付金の一部はイタリアで生活するウクライナ人難民にも寄付されたそう。

APEC Economic Leaders’ Meeting (AELM) ガラディナー

2022年11月にタイ・バンコクで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)の経済首脳会議に合わせて行われたガラディナーです。主催はタイのプラユット チャンオチャ首相で、開催地はタイのバンコクにあるタイ王立海軍会議場。国際会議に合わせてのガラディナーにふさわしく、洗練された料理はもちろん、オーケストラ演奏や芸術品の披露があり、会場装飾にもこだわりがあります。

Gala Dinner TIIMM G20

2022年にインドネシアのバリで開催されたG20の貿易、投資、産業に関する閣僚会議に合わせて開催されたガラディナーです。主催はインドネシア共和国の貿易大臣ズルキフリ・ハサン氏と投資大臣バーリル・ラハダリア氏。バリ島のタマン バガヴァンで開催されたこのガラディナーは伝統的なインドネシア料理をいただきながらインドネシア伝統舞踊を楽しむ、まさにインドネシアならではの特別な時間となったそうです。

ガラディナーを開催する方法と成功させるポイント

ガラディナーは高級感と特別感が重要なイベントであり、徹底したスマートなおもてなしが求められます。また、参加者やゲストにハイクラスの方が多くなる傾向があるため、手作り感やガヤガヤした様子はNG。そのことを考えると、無理に自社主催にこだわらず、ハイレベルなイベントの開催事例があるイベント会社に依頼するのが成功の近道と言えるでしょう。

成功させるためのポイントは参加者が『足を運んだ価値があった』と思えるような仕掛けを随所に施すこと。会場や料理、おもてなしがハイクオリティであることはもちろん、交流がビジネスチャンスに繋がるような参加者の選定、参加者の傾向に合わせたショーやパフォーマンス等々、細部までこだわって『参加者が喜ぶ特別とは何か』を突き詰めて盛り込むことが大切です。

まとめ

ガラディナーはリアルイベントの中でも特別感が強く、ここぞというときに開催するイベントです。日本ではまだあまり知名度はないものの、日本が観光立国として発展していくにあたって欠かせない形式のひとつになっていく可能性は高いといえます。
今すぐの開催予定はなくても、『ガラディナー』というイベントがあることは知っておいて損はありません。この記事が少しでもお役に立てれば幸いです!

KNOWLEDGEイベントノウハウ

公開日:

2023FEB

17

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