GP JOURNAL

進化し続ける五感を刺激するプロジェクションマッピングとは?

プロジェクションマッピング 進化 五感
Photo:panasonic公式HPより引用

皆さま、こんにちは!GPの宮永です。

本日のトピックスはプロジェクションマッピングについて。
プロジェクションマッピングが新しい表現方法と言われ始めてから随分と時間が経ち、今では身近な場所でも目にするようになりましたよね。

今回はイベントにおいて、効果的なプロジェクションマッピングの活用方法と、目からウロコのクリエイティブな事例についてご紹介していきます!

日々進化するプロジェクションマッピングの可能性

さらに高度な領域へと日々進化を遂げるプロジェクションマッピング。登場したての頃に比べると、派手な演出のものは減ってはきたものの、ここ最近プロジェクションマッピングは都市部から全国区へと活躍するシーンを広げているようです。
画像、3Dグラフィック、アニメーション、さらには動画ですらどんな場所にも投影できるようになった上に、大きさや表現方法などの自由度も上がったため、どんな規模のイベントにも如何様にでも取り入れることが出来るようになりました。

没入感がイベントに求められる今、プロジェクションマッピングは最高のツールです。

人の心を動かすための1つのツール

プロジェクションマッピング1つとっても様々な使い方、表現方法がありますよね。とにかく派手な演出なもの、ミニマルで美しいもの、テクノロジーが抜きん出ているものなどなど。プロジェクションマッピングを導入しているお店などは、壁紙代わりに店内イメージのために使っている所なんかもちらほら。

最新の技術というだけでテンション爆上げみたいな部分がありますので、ただただ使ってみたかった…そんな気持ちはよくわかります。

しかし、もしイベントでこの技術を使用するならば核心部に絶対的に持っていてほしいフィロソフィーが。

それは“ストーリー性”を大切にした作品づくり。そしてその世界観を支えるための“リアルを感じさせる技術”です。

イベントでプロジェクションマッピングの技術を使用する場合、ただのサプライズ要素の演出だけにとどまらせておくのは勿体無い。一体何を視聴者に伝えたいのか、これに尽きるのです。ただ、それだけでは堅苦しい部分もあるので、9.1chの音で立体的なサウンドを映像と連動させたり、自然に見えるような映像の中での照明演出や影の付け方を模索するなどの技術によって、意外性やエンタメ性を補い両者を両立させる。その結果派手になるのは大いに結構!という感じなのです。

ワクワクが止まらない!クリエイティブな事例紹介

ということで、早速プロジェクションマッピングの面白事例紹介をしていきましょう。
さて、どんな物語が隠れているのでしょう。ユーモア溢れるパフォーマンスのストーリー性にフォーカスしていきましょう。

1:小さなシェフによるコミカルなディナーショー

-Le Petit Chef-

こじんまりとしたアットホームなレストランで談笑していると突然テーブルに小さな穴が。その中から出てきたのはコック帽をかぶった小さなシェフ。「ボンジュール!」と一言挨拶した彼は早速料理に取り掛かります。グリルに油を注いで肉を焼き、テーブルを忙しく立ち回ります。そのバタバタと動き回る姿はコミカルで可愛らしく、思わず時間を忘れてしまうほど。

この作品は、ドイツのskullmappingというアーティスト集団によって製作されたプロジェクションマッピング作品なんです。テーブルの上に設置された映写機から、お客さんが本物の料理を待つ間、小さなシェフがテーブルの上で奮闘しながら料理をする様子を映すサービスだったんですね。

お腹が減っている時って少し機嫌が悪くなってしまったりしませんか?せっかくの外食なのにお料理の待ち時間が苦になってしまう人だっています。でもこの小さなシェフがテーブルに現れて一生懸命テーブルでお料理をしていたらどうでしょうか?きっとお料理を待っている間もスペシャルな時間になるはずですし、いつも以上に美味しくディナーもいただけるはず。

待ち時間すらもエンターテイメントにして、いつもよりもスペシャルな外食になるようにという願いが込められているプロジェクションマッピング事例でした。

2:光が導く歴史を学べる展示ボード

-Behind The Star Experience-

博物館の展示ボードは、その作品や歴史的背景についてより良く理解するためには必要不可欠なもの。しかし、伝えたいことが多すぎる展示ボードは結局情報が多くなりがち。結果訪れた人々が読まずにスルーしてしまうケースが多いです。そこで解決策の1案としてプロジェクションマッピングなどデジタルアートを取り入れて、なるべく読んでもらおうという導入事例が増えています。

動画を見ていただければ分かりますが、文章の流れに沿って導くように光が移動する他、ボードに描かれた工場から煙が出る、ロゴが浮かび上がるなど遊び要素が満載。ボードの登場人物の名前を光を当てることで白く浮かび上がらせたり、重要な情報を拡張して表示する役割も。

3:自然の中で投影する森の生き物たちの物語

-KAMUY LUMINA~魅惑の夜の阿寒湖散歩~-

こちらは北海道で行われた「KAMUY LUMINA~魅惑の夜の阿寒湖散歩~」。阿寒湖の自然美とアイヌ文化をできるだけ多くの人々に知ってもらおうという趣旨で企画されたものです。

メッセージは「自然との共生」。阿寒摩周国立公園の湖畔エリアは手つかずの広大な自然に囲まれています。そしてこの「KAMUY LUMINA~魅惑の夜の阿寒湖散歩~」は、アイヌの人々が語り継いできた古代の物語なのです。

今回この大自然の中で、プロジェクションマッピングを使用したプロジェクトを立ち上げたことで、雄大な自然体験とアイヌの哲学である「自然との共生」をより深く理解してもらう経験を訪れた人々に体験してもらうことができました。

4:絵画の猿が繰り広げる想像力膨らむストーリー

-Gallery Invasion-

絵画が展示されたギャラリーに子供達が招待されました。壁をじっと見つめていると、突然小人の男が現れます。彼が絵画の猿にいたずらを仕掛けると、これまで絵にしか見えなかった絵画の猿が魂を得たように動き始め、彼らの追いかけっこがスタート。

飛行機に乗って逃げたり、レーシングカーに乗って攻撃したり。会場からは笑顔がこぼれ、子供達も楽しそう。

このプロジェクションマッピングがなぜ作られたか著者は語ってはいませんが、美術館で芸術作品を見ることって子供達にとっては退屈。でも全ての作品に対して想像力を働かせてじっくりと見ていると、絵画の中の人物が動き出して見えたりとか、前後のストーリーを想像したりとか、そういう楽しみ方がある。このプロジェクションマッピングから子供達はそんなことが学べるのではないでしょうか。

5:コミカルなマジックとはベストマッチ

-PROJECTION MAPPING MAGIC AT ISE 2017-

マジックショーは煌びやかでユニーク、そして時にシニカル。ライブで見ていると思わず笑ってしまう、みんなをハッピーにしてくれる伝統ある出し物です。今回の動画はマジックショーの映像ですが、そのマジックショーとプロジェクションマッピングを融合させたことにより、新しくより目を引くアップグレードされたマジックショーになりました。

彼が仕掛けるマジックとプロジェクションマッピングの掛け合いは、科学技術が発展した今「マジックって若干しらけてしまうんだよね」という人だって、ぐんぐんと引き込む引き込む。マジックという非日常的要素に輪をかけて、ファンタジックな世界観を倍増させています。

大道芸を始め、サーカスやマジックなど非日常を体験させてくれるパフォーマンスはデジタル機器との相性抜群。よりファンタジックな世界を引き出し私たちを楽しませてくれます。

6:逗子海岸の魅力をもっと伝えるために

-NIGHT WAVE 〜光の波 プロジェクト〜-

まるで波が発光しているかのよう。夜光虫が潜んでいるかのような美しく光る波を見られるプロジェクトがあります。光の波プロジェクトと題されたこの企画は逗子海岸の魅力をさらに人々に伝えるためにスタートしました。

逗子に住む多くの人にとって逗子海岸はライフスタイルに欠かせない存在。ヨガやマリンスポーツはもちろん、この逗子海岸の大きな魅力の1つに波があります。海岸線の端から端までのんびりと漂う一息で白い筋が描かれるように現れる波。この波の魅力を引き出すために、夜間でもこの波の美しさを可視化しようというコンセプトで実現した光の波プロジェクト。

逗子海岸は真夏はワイワイと賑やかに盛り上がります。しかし、普段の顔は穏やかなのんびりとした美しさを持つ海岸。そんな一面を改めて思い出させてくれる美しいプロジェクションマッピング作品です。

7:東京2020。圧巻のスポーツ×テクノロジー。

-“1Year to Go! ” オープニングパフォーマンス-

東京2020オリンピック1年前セレモニーで度肝を抜いたのがパナソニックの高輝度プロジェクターを用いた高速追従プロジェクションマッピング技術による演出でした。

アーティストの吉田兄弟による津軽三味線の演奏で幕が切られたパフォーマンス。中央舞台に静かに浮かび上がってきたのは新体操の坪井保菜美選手。しなやかに踊る彼女が右手に持つスティックの先端は輝き、激しい動きにあわせて光を放ちます。

そう。音楽、ダンスと融合するのはプロジェクションマッピング。実はこれ、坪井選手が映像に合わせて踊っていたのではなく、彼女の超高速ダンスに映像が追従しているのです!このシステムは、パナソニック コネクティッドソリューションズ社 メディアエンターテインメント事業部が開発。遅延は1000分の2秒というのだから驚きです。

スポーツの祭典オリンピックのセレモニーですから、選手のしなやか且つ高速の動きの美しさを120%引き出したい。その目的を達成するための手段がプロジェクションマッピングだったんですね。

終わりに

いかがだったでしょうか?プロジェクションマッピングが世に出てから随分と時間が経ちましたが、その技術はものすごいスピードで進化してきています。科学の発展とともに可能性が広がることにワクワクしつつ、やはり大切なのは“何を伝えたいのか”ということです。この各部分を引き立たせるからこそ意味をなすデジタル技術。今後登場するであろう圧巻パフォーマンスが今から楽しみでなりません。

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2020SEP

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