「サステナビリティ × イベントの未来」

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“GP TECH” generating now…

こちらの要約文はAIによって生成されたものであり、情報の正確性を保証するものではありません。

こんにちは、GP門野です。

GLOBAL PRODUCEでは、イベントプロデューサーのレベルを引き上げるためには技術的なスキルだけではなく、社会的責任への強い意識も不可欠であると考えています。イベントにおけるSDGsやサステナビリティへの理解を深めるため、小高嘉和氏の著書『サステナビリティ × イベントの未来』をメンバー全員で読了しました。

この本は「サステナビリティ」とは何かを分かりやすく解説し、イベントが変化のきっかけとなる可能性を語っています。様々な要素に対し「どのぐらいサステナブルなのか」を判断するための視点が明らかになっているのです。
本ジャーナルでは、この本の内容について、以下の4つのキーワードに焦点を当ててまとめていきたいと思います。
(1)サステナビリティとは何か?
(2)行動する人々の事例
(3)フードサステナビリティ
(4)これからのイベントプロデューサーに求められる姿勢と役割
ぜひ最後までお読みください。

サステナビリティとは?

この本では、サステナビリティを支える3本の柱が紹介されています。

  • 環境的サステナビリティ
  • 社会的サステナビリティ
  • 経済的サステナビリティ

私はこれまで「サステナビリティ」=「環境」という印象を持っていましたが、社会的・経済的側面にも目を向ける必要があると学びました。「持続可能な社会」とは単に環境への配慮にとどまらず「多様性・平等・自由」、つまり個々の属性を固有の個性として尊重する社会のあり方のことも指します。

また、「スモールスタート(小さな第一歩)」という考え方も重要です。最初から大きく取り組むのではなく、まずはできることから始める。特にイベントは「スモールスタート」に最適な場です。私はイベントプロデューサーとして、参加者にサステナブルな選択肢を提示するイベントをつくっていきたいと思います。

サステナビリティ先進国の事例

サステナビリティ先進国であるオランダでは、日常会話の中で「Climate Smart(気候に賢い)」という言葉が使われています。たとえば、「そのTシャツ、気候に配慮してる?」といった表現がされるほど、低炭素な製品や行動が「スマートな選択肢」として認識されていることに驚きました。

スウェーデンのハンマルビー・シェースタッドという地区では持続可能なまちづくりが進められており、「交通・エネルギー・水」の3つの視点からサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指しています。サーキュラーエコノミーとは、資源を循環させて活用する仕組みのことで、たとえば食品廃棄物を堆肥にして再び食料生産に活用するような考え方のことを指します。

また、個人レベルでも「人間の尊厳」を大切にする取り組みが多く存在します。たとえば、“(Not Your) Comfort Zone”というプロジェクトでは、「誰にとっても安心できる場所を」という理念のもと、イベント会場にブースを設け、アイデンティティに基づくハラスメントへの対応を学べる空間を設けています。

こうした動きは、コロナ禍の際にマイノリティ層が最も厳しい状況に置かれたという背景から生まれたもので、サステナビリティが「環境」にとどまらず、「多様性」や「人権尊重」の社会づくりにも関わることを再認識させられました。

フードサステナビリティ

イベントにおけるもう一つの重要な、そして見落とされがちな要素が「食」です。地産地消や未利用魚の活用、有機食材の選択、再利用可能な食器の使用など、食におけるサステナブルな実践を取り入れることで、イベントの環境負荷を大幅に削減することが可能です。

GPではこうした「食のサステナビリティ」をイベント設計の中核に据えており、サステナブルなケータリング業者とのコラボレーションを通じ、おいしくて責任ある食事の提供を実現しています。たとえば、崎陽軒・ミドリエ・CRAZY KITCHENといった企業と連携し、イベントで提供する料理にも環境・社会への配慮を反映しています。

これにより、「サステナビリティを体験として届ける」ことが可能になり、単なるメッセージではなく、リアルな体感を生み出しています。

イベントプロデューサーの未来の役割

本書の中で印象的だったのは「最適な会場選びこそがサステナブルなイベント設計の鍵になる」という考え方です。たとえば、車移動を最小限に抑えられる、公共交通機関でアクセスしやすい会場を選ぶといった工夫です。また、「セカンドライフ資材」を使って建物を再生し、会場そのものにストーリーを持たせるという提案も印象的でした。こうした会場は初期コストがかかる場合もありますが、長期的に見ればサステナブルにつながります。

また、オランダ的な「やってみながら学ぶという姿勢(Learning by Doing)」も繰り返し登場しました。これはサステナブルなイベントにとって非常に大切な考え方です。環境問題を含む「持続可能な社会の実現」はスケールが大きすぎて、個人が実感しづらいものです。だからこそ、イベントという“体験”を通じた参加型の取り組みが重要になるのだと感じました。

GPのサステナビリティ実践

GPでは、理念だけでなく、イベントと日常業務の両面においてサステナビリティを実践しています。

イベント制作において:

  • ステージやブースにテンションファブリックを使用し、従来の使い捨てパネルよりも廃棄物を削減
  • モジュール式で再利用可能なステージデザインにより、施工廃棄物や保管スペースを最小限に
  • 印刷物削減、省エネ照明の活用、サステナブルベンダーとの協業を推進

▲テンションファブリックを使った再利用可能なパネル

オフィスにおいて:

  • 社内ではマイカップやマイボトルを使用し、使い捨てプラスチックを削減
GPのマイカップ
  • オフィス内各所に分別ごみ箱を設置し、リサイクルを促進
GPで実際使っているリサイクル促進ゴミ箱

こうした小さな取り組みの積み重ねが「スモールスタート」そのものであり、クライアント向けのイベントだけでなく、私たちの日常の文化にもサステナビリティが息づいている証です。

GPは今後も、イベント業界におけるサステナブルなモデルとなることを目指し、クライアントやパートナーにも行動を促す存在でありたいと考えています。

まとめ

本書を通じて、サステナビリティとイベントの関係性が非常に深いことを改めて学びました。そして、個人レベルでの「大きな変化」は必ずしも必要ないのだと安心しました。私自身「今すぐ始めるサステナビリティ」という新たな信条を持つことに決めました。これからも、小さな一歩を積み重ねていきます。

SUSTAINABILITYサステナビリティ

最終更新日:

WRITER

門野 敏己

TOSHIKI KADONO門野 敏己

アシスタントプロデューサー

演劇を理論的、学術的に学んだ経験から、感覚と理屈に裏打ちされたクリエイティブな企画をご提案します。海外で培った英語力と審美眼で、あなたを幸せにするイベントを作ります。

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