ガラディナーとは?実施目的や事例、開催方法について解説!
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ガラディナーとは、企業や団体が特別な目的のために主催する、格式高く華やかな晩餐会のことです。多くの場合、受賞者の表彰、周年記念、チャリティー、ブランドPRなどを目的に、ドレスコード付きで行われ、豪華な料理やエンターテインメントなどのコンテンツが用意されます。本記事では、ガラディナーの意味や魅力、企画・演出のポイント、実際の成功事例までを詳しく解説します。

ガラディナーとは?
ガラディナーは『特別なパーティー』のことです。ガラ(GALA)とは『特別』『祝祭』といった意味を持つ言葉で、様々なイベントに使われています。例えば、海外のバレエ団や交響楽団は『ガラコンサート』として特別な演目での興行を行っています。
今回取り上げている『ガラディナー』は『ガラパーティー』とも言われ、主に欧米や東南アジア等で開催されているディナーイベントです。国によって若干のスタイルの違いがありますが、『特別なタイミングで』『特別にドレスアップして』参加するという点は共通しています。
その特徴は何といっても『豪華さ』。様々なお祝いイベントがありますが、ガラディナーはその中でもとりわけ格の高いものとして位置付けられており、その内容もハイクラスであることが多いようです。
ガラディナーの目的
ガラディナーは、主に受賞者の表彰、周年記念、チャリティー、ブランドPRなどを目的として開催されます。クリスマス等の万国共通の記念日を祝う場合もあれば、ハイブランドの新コレクション発表を祝う場合、企業の100周年を祝う場合もあり、お祝いの内容そのものはこれと決まっているわけではありません。特別である・ハイクラスであると強調したい場合にガラディナーと名乗るケースが多いです。
ガラディナーでの服装・ドレスコード
ガラディナーは『特別な晩餐会』であるため、参加者にはドレスコード付であることが通常で、マナーを守って参加する必要があります。ドレスコードの内容は主催によって若干異なる場合もありますが、ここでは基本的なコードをご紹介します。
男性のドレスコード
男性のドレスコードは正装の『ブラック・タイ』が基本です。これはタキシードに蝶ネクタイを合わせたスタイルになります。
女性のドレスコード
女性もガラディナーのドレスコードは正装となりますが、その中でもイブニングドレスがオススメです。イブニングドレスは肩や背中が開いていて、アクセサリーを合わせて楽しむタイプのドレス。ガラディナーは特別な場ですので、華やかさと上品さを意識した装いを選びましょう。
ガラディナーでの飲食マナー
欧米式のガラディナーはフォーマルなパーティーのため、いわゆる「フランス料理のフルコースのテーブルマナー」を守りましょう。(東南アジア式の場合はカジュアル寄りになるため、この限りではありませんが……)
ナプキンの扱い
席に着いたら、用意されているナプキンを広げて膝に置きましょう。このナプキンは食事中に手や口を拭くために使用するものです。テーブルの上に置くのはマナー違反なので、着席中は常に膝の上に広げておきましょう。
カトラリーの扱い
ガラディナーのフルコースの場合、料理に合わせたカトラリー(ナイフやフォークなどの食器)を使用します。カトラリーは外側から使用順に並べられていますので、一皿ごとに異なるカトラリーを使用しましょう。食べ終わったら、使用したカトラリーはお皿の上に斜めにそろえて置きます。
飲み物について
ガラディナーでの飲み物は原則として料理に合わせるものです。いわゆる飲み会ではありませんので、飲みすぎに注意しましょう。ソムリエがいる場合は相談してそれぞれの料理に合ったワインを選ぶのがオススメです。また、ワイングラスを持つ際はステム(脚)の部分を持つのが一般的。ワイングラスは繊細のため、乾杯の際はグラスを合わせずに掲げるだけにしましょう。
食べ物のシェアや取り分けはしない
カジュアルな飲食に慣れているとついやってしまいがちなのがシェアや取り分けですが、ガラディナーではNGです。食べきれなかったとしても他の人にあげるのはマナー違反になりますので気を付けてください。
ガラディナー開催のメリット
ガラディナーを開催するメリットをご紹介します。
圧倒的な特別感の演出
ガラディナーは特別なイベントのため、ガラディナーとして開催するだけで参加者に圧倒的な特別感と期待感を与えることができます。また、特別なイベントならではの装飾やコンテンツ等を詰め込むこともできるため、こだわった演出ができるのも強みです。
インバウンド需要とのマッチング
インバウンドイベントとして、ガラディナーは非常に魅力的です。ガラディナーの開催形式は様々ですが、ディナーとショーを合わせたスタイルが多くなっています。そのため、日本料理や歌舞伎、和太鼓、日本舞踊、書道パフォーマンス等、海外のお客様が喜ぶようなコンテンツを掛け合わせたおもてなしをすることができます。
ハイクラスな交流の場を生み出すことができる
欧米スタイルのガラディナーは基本的に参加者を厳選した招待制のイベントです。そのため、ハイクラスな参加者が揃うことになり、結果として質の高い交流の場としての役割を果たすことができます。例えるなら、ガラディナーは現代版の舞踏会。招待されること、参加することに大きな意味を持たせることができるため、交流の場としても非常に魅力的なイベントとなることでしょう。
ガラディナーにオススメの会場
ガラディナーは特別感、高級感が重要なため、ラグジュアリークラスのホテル宴会場、博物館や美術館、歴史的建造物、神社仏閣、宮殿など重要文化財などのユニークベニューが会場として選ばれることが多いです。
ホテル椿山荘東京(東京都)

東京都は思えないほど立派な日本庭園が四季折々の姿を見せるホテル椿山荘東京。庭園だけでなく内装もラグジュアリーな雰囲気に満ちています。様々な宴会場があるため、規模に合わせたガラディナーを開催できることも強みです。
ホテル雅叙園東京(東京都)

館内のいたるところに日本美に満ちた美術工芸品が飾られている、唯一無二のミュージアムホテルです。日本人はもちろん、海外から参加者を招いてのガラディナーにもピッタリ。
コトワ京都中村楼(京都府)

京都、八坂神社内の門をくぐればそこは時代を超えて受け継がれた静謐で雅な世界。窓から眺める四季折々の庭園、日本伝統の格子細工や金屏風など、上質で洗練された雰囲気に満ちています。
ザ・ヒルサイド神戸(兵庫県)

ザ・ヒルサイド神戸は世界的建築家・安藤忠雄氏の初期の作品です。「自然と光の融合」をテーマにしており、一面の大きなガラスから降り注ぐ光、コンクリートの無機質さをシンボルツリーであるケヤキの木が調和しているデザイナーズ空間です。
ハウステンボス(長崎県)

オランダの街並みを再現したテーマパークです。園内はいたるところに花が咲き、日本にいることを忘れるほどの異国情緒を味わえます。バンケットだけでなく1600名収容のホールなどもあり、MICE会場としても使用できます。
ガンガラーの谷(沖縄県)

沖縄県にある、数十万年前の鍾乳洞が崩壊してできた谷間です。2016年には世界最古となる2万3千年前の釣り針が発見されるなど、学術的な価値も高い場所。着席80人と規模は小さめですが、自然が織りなす空間には特別感があります。
ガラディナーの事例
State of the Planet Address 2023 | WWF
WWF(世界自然保護基金)UKが主催したフラッグシップイベントで、2023年10月26日にロンドンの「Frameless」という没入型ギャラリースペースで開催されました。
このイベントの目的は、世界の森林が直面している危機を訴え、2030年までに森林破壊を止め、回復させるための行動を促すことでした。
WWFはこの場で、森林保全のための包括的なグローバル戦略「Forest Pathways Report」を発表し、持続可能なビジネス変革や消費者の行動変容を通じて自然とのつながりを再構築する重要性を強調しました。森林保全と気候変動対策の重要性を訴えるための国際的なイベントとして開催されました。
ICCJ Gala Dinner&Concert Tokyo 2024

在日イタリア商工会議所が2024年12月6日に行ったガラディナー。八芳園にて、駐日イタリア大使であるジャンルイジ・ベネデッティ大使閣下をご来賓にお迎えし、在日イタリア商工会議所理事メンバーを始めとしたイタリアのVIPが集いました。
Dior チャリティーガラディナー
第59回ヴェネツィア ビエンナーレ国際美術展の開催に合わせて行われた、ディオールとヴェネツィアン ヘリテージの共同開催チャリティーイベント。欧米ではガラディナーとチャリティーを合わせたイベントの開催が盛んで、このイベントもヴェネツィアの文化遺産保護を目的として開催されました。
会場はなんとヴェネツィア劇場。なお、世界情勢を鑑み、集められた寄付金の一部はイタリアで生活するウクライナ人難民にも寄付されたそう。
APEC Economic Leaders’ Meeting (AELM) ガラディナー
2022年11月にタイ・バンコクで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力)の経済首脳会議に合わせて行われたガラディナーです。主催はタイのプラユット チャンオチャ首相で、開催地はタイのバンコクにあるタイ王立海軍会議場。国際会議に合わせてのガラディナーにふさわしく、洗練された料理はもちろん、オーケストラ演奏や芸術品の披露があり、会場装飾にもこだわりがあります。
Gala Dinner TIIMM G20
2022年にインドネシアのバリで開催されたG20の貿易、投資、産業に関する閣僚会議に合わせて開催されたガラディナーです。主催はインドネシア共和国の貿易大臣ズルキフリ・ハサン氏と投資大臣バーリル・ラハダリア氏。バリ島のタマン バガヴァンで開催されたこのガラディナーは伝統的なインドネシア料理をいただきながらインドネシア伝統舞踊を楽しむ、まさにインドネシアならではの特別な時間となったそうです。
ガラディナーの開催方法と成功のポイント
ガラディナーは高級感と特別感が重要なイベントであり、徹底したスマートなおもてなしが求められます。また、参加者やゲストにハイクラスの方が多くなる傾向があるため、手作り感やガヤガヤした様子はNG。
ハイレベルなイベントプロデュース実績があるイベント会社に依頼するのが安心安全な開催のポイントです。
会場や料理、おもてなしがハイクオリティであることはもちろん、参加者の傾向に合わせたショーやパフォーマンスなど、開催目的に沿った細部までこだわった企画・計画が重要になります。
また、VIPを含めた参加者の方々に安心安全な時間を提供するだけの運営準備が大切です。
まとめ
ガラディナーは、ただの食事会ではありません。それは企業やブランドの世界観を伝え、参加者の心に深く残る「体験」を創り出す場です。コンセプト設計から空間演出、来賓対応に至るまで、すべてが一貫したストーリーでつながっていることが、成功するガラディナーの鍵となります。
また、ガラディナーのような非日常空間は、ブランドイメージの強化や社内外のエンゲージメント向上にも大きな効果をもたらします。周年記念やアワード表彰、国際的な交流の場としても活用でき、企業価値を一段と引き上げることが可能です。
「記憶に残る一夜」をどのように創るか。それは、単なる運営ではなく、企画・演出・体験設計すべてを包括するプロデュース力にかかっています。
ぜひ、ブランドの魅力を最大限に引き出すガラディナーを実現しましょう。