イベントは「点」ではなく「プロセス」が正しい。―企業変革を支えるイベントのつくり方

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こちらの要約文はAIによって生成されたものであり、情報の正確性を保証するものではありません。
イベントの様子

グローバルプロデュース川本です。この記事では、イベントを「単発の成功」で終わらせずに企業の変化や組織の成長に継続的に関わる「Ongoing Engagement」として設計する考え方について、現場の実感から整理していきます。

この記事の要点

・イベントは「単発の成功」ではなく「変化のプロセス」として設計すべきである
・イベント会社の価値は「業者」ではなく「変革パートナー」になれるかで決まる
・競合コンペは大事。でも課題の発見と磨きこみはもっと大事

イベントの価値は「当日」ではなく「半年後、1年後」に決まる

イベントの価値は、その日うまくいったかどうかではなく、半年後、1年後(いや、もっと先かも)に何が変わっているかで決まるんだなぁ——最近、現場でそんな話をすることが増えました。会場の熱量も、演出の完成度も、運営の精度も、もちろん大事だけど、そこは「できて当たり前」。それだけで胸を張れる時代ではなくなってきました。イベント企画・制作でご飯を食べている私たちの業界も「単発の成功」を積み上げるだけでは評価されにくいフェーズに入っています。

私たちのクライアントを取り巻く環境を見ても、その変化ははっきりしています。市場は成熟し、競争はグローバルで激化し、生活者の価値観はすごく速く変わる。デジタルやSNSは当たり前の存在になり、ブランド戦略や事業ポートフォリオの再設計、組織や人材のあり方の見直しといった経営テーマが同時進行で走っています。短期の数字だけを追いかけていればよかった時代は、どうやら遠くへ行ってしまったようです。

当然、その余波はインターナルコミュニケーションの設計にも及びます。経営メッセージの伝え方、ブランドの向き合い方、組織文化のアップデート、人材育成の思想。どれも、年イチのイベントで「はい、完了」とはいきません。むしろ、年間、あるいは複数年という時間軸でどう連続させるかが勝負どころになります。

満足度アンケートは「点」ではなく「推移」で見る

ここで、よくあるのが「満足度アンケートはちゃんと取っています」という安心感で止まってしまうケースです。それが単発で終わってしまうのなら「今年は何点でした」という通信簿にしかなりません。本当に見たいのは、複数回、経年でどう動いているか。上がったのか、下がったのか、横ばいなのか、どこに「持病」が残っているのか。その推移を、クライアントとイベントプロデュース会社が同じ目線で眺める、噛みしめる。そこから、ようやく「ワンチーム」の議論が始まります。

イベント会社は「業者」か「パートナー」か

イベントの様子

イベントプロデュース会社の立ち位置は、今、わりと分かりやすく二つに分かれています。ひとつは発注されたイベントを企画して、つくって、当日を無事に終える「業者」としての役割。もうひとつはイベントを起点に、企業が直面している課題や変化のプロセスに向き合い、データも実感値も一緒に持って検証し続ける「パートナー」としての役割。どちらが野心的な仕事で面白いかといえば、間違いなく後者です。選ぶ道で、仕事の中身も、背負う責任も、ずいぶん変わります。

イベントを「点」で見ると「今年は何をやる?」という会話になります。一方、「線」や「面」で見ると、「去年から何が変わった? 今年はどこを更新する? 来年に何を渡す?」という問いに変わる。この問いの違いが、そのまま企画の質の違いになります。

私たちが最近のプロジェクトで大事にしているのは、次の三つです。
・クライアントの戦略や事業環境、組織の内情を理解し、イベントを単独の施策ではなく経営・事業の文脈に置くこと。
・担当者との継続的な対話と、アンケートなどの定量・定性データを積み上げて、課題の解像度を更新し続けること。
・見た目の新しさや派手さも大事ですが、「実行後も効き続ける設計」になっているかを基準に全体を組み立てること。

たとえば、ある年のキックオフで掲げたメッセージは、翌年にどう育っているでしょうか。満足度の数値はどう動き、自由回答のコメントは何と言っているでしょうか。社員の行動や議論の質は、少しでも変わったでしょうか。変わっていないなら、それは誰のせいでもなく、設計の問題です。こうした検証を「やりっぱなし」にせず、次に持ち越す。このループが回り始めると、イベントは「一回の施策」ではなく、「変化のプロセスの一部」になります。
競合環境が厳しさを増すほど、私たちは「やりっぱなし」の仕事は選ばない、という立場を今、明確にしたいと思います。市場の変化や生活者の価値観、社内に内在する組織課題は、単発で切り取れるものではありません。だからこそ私たちは、それらと同じ時間軸と広がりを持つコミュニケーションを設計することを、自分たちの役割だと定義しています。

イベントプロデュース会社に求められるのは「場をつくる」ことの、その先です。そのイベントが企業のどの変化にどう接続され、次に何を生むのかまで考える。つくる責任に、考え続ける責任を足す。仕事の難易度は上がりますが、そのぶん、提供できる価値のスケールも変わります。

「競合コンペは社内ルールだからやらざるを得ない」という声を聞くことも少なくありません。私自身、コンペそのものが無駄だとは思っていませんし、真剣勝負は健全です。ただ一方で、最初からコンペのために投じられる莫大な工数やコストが、勝ち負けで分断されて「はい、おしまい」というのは少しだけもったいないなと感じています。そのやる気エネルギーを、企画の精度を、もう一段磨くプロセスや企業の文脈理解を深める時間に振り向けられたら、イベントの景色はきっともっと良く変わるはずです。イベントを「単発の社内施策」ではなく「企業変革のプロセスの一部」として捉え直す。その視点に立てるかどうかが、イベント会社が「業者」にとどまるのか、「変革パートナー」になれるのかの分かれ目だと考えています。

私たちはイベントという「点」を企業の物語の「線」や「面」に変換できているでしょうか。私たちは、その問いから目をそらさずにいたい。One-time Project ではなく、Ongoing Engagement として関わり続けること。単発の成功より、変化のプロセスに価値をつくること。それが、これからの時代におけるイベントプロデュースの役割であり、私たちが目指す仕事のかたちです。

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KNOWLEDGEイベントノウハウ

最終更新日:

WRITER

川本達人

CPO/企画責任者

イベント演出のワクワクを提案するGPの得意技を更に研ぎ澄ましながら、全社社員が“プランニングは楽しいし仕事を創るうえで大切な武器だ”というマインドを浸透させていくことが私の仕事です。
これからのGP飛躍にご期待ください!

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GLOBAL PRODUCE Co., Ltd.

GLOBAL PRODUCE Co., Ltd.株式会社グローバルプロデュース

年間250件以上のイベント企画・制作・運営を手掛けるイベントプロデュースのプロフェッショナル集団。株主総会、周年イベント、表彰式などの社内イベントから、PRイベント、展示会まで、リアル・オンライン・ハイブリッドを問わず、企業の「伝えたい」を形にする最適なコミュニケーションを設計・提供しています。

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