イベント運営事例と成功に導くポイントを解説

イベント運営はイベントの成否を決定づける要因です。魅力的な演出、盛り上がりはスムーズなイベント運営があって初めて効果を発揮します。本記事では、イベント運営に関する基本情報から運営の流れ、成功へ導くための具体的な戦略、最新のトレンド、よくある失敗例とその解決策までを徹底解説。企業イベント、プロモーションイベント、社内イベントなど、あらゆるシーンで役立つ情報をお届けします。

イベント運営とは？

イベント運営とは、企画から準備・実施を行い、最終的にイベントの評価、効果測定までを管理することです。具体的には会場選定や予算管理、集客施策、進行管理、アフターフォローなどが含まれます。

イベント運営の目的はイベント運営をスムーズに行うことで、参加者の体験価値を最大化し、イベントの目的を達成すること。集客・販売促進・ブランド認知向上・交流の場の提供など、イベントの目的は多岐にわたります。それぞれに合わせ、適切な企画や運営手法を取ることが求められます。

イベント運営のステップと業務内容

ここからは、イベント運営の基本ステップについて見ていきましょう。最初にお話をした通り、イベント運営を成功させるためには企画段階から綿密に計画をくみ上げていくことが必要です。

目的設定とコンセプト設計

ターゲットや開催目的を明確にし、イベントの軸となるコンセプトを設計します。

スケジュール設計と会場手配

目的とコンセプト設計の次は、具体的な運営のための準備です。ここで大事なのが「場所」「日時」「人材」。どれが欠けてもイベントは成立しませんのでしっかり練っていきましょう。

会場選定

イベントのイメージ、アクセスの良さ、収容人数、設備、コストといった様々な視点から吟味します。オンラインイベントやハイブリッドイベントの場合、適切な配信プラットフォームの選定も重要です。
昨今では博物館や美術館、歴史的建造物など、特別な会場「ユニークベニュー」を活用したイベント企画もトレンドとなっています。

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日程調整

関係者のスケジュールや会場の空き状況、ターゲット層の参加しやすい曜日・時間帯を考慮して決定します。一般向けイベントの場合は他の競合イベントと被らないかも注意。また、屋外イベントや旅行要素の含まれるイベントについては、台風や大雪の時期を避けることも大切です。

必要機材・スタッフの手配

音響や照明・映像機材、ステージ設営、配信設備はプロの手配が欠かせません。また、受付や進行管理・誘導・警備・技術サポートも必要です。スムーズな運営には「痒い所に手が届く」必要があります。なお大人数のイベントはリハーサルで機材や人員の動きを確認することも重要です。

演出・コンテンツ企画

参加者を惹きつける体験設計（映像、照明、ゲスト、プログラム構成など）を行います。どのような演出が参加者に「刺さる」かはイベントの目的やコンセプトによって大きく変わるため、先に設定した目標設定とコンセプトを元に練り上げていきましょう。

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集客・告知

宣伝告知の内容はターゲットによって大幅に変わります。社内向けであれば社内メーリングリストや社内報での告知、クライアント向けの場合は直接連絡を取ったり顧客リストにDMを送ったりといった方法が考えられます。一般向けの場合はSNSやインフルエンサーを活用した宣伝、Google広告や業界紙などへのチラシ出稿、プレスリリース配信やメディア掲載等があります。

招待状・チケット管理

参加者の管理にはデジタルツールの活用がオススメです。特に大人数イベントの場合、オンラインチケットサービスを活用することで申込数や来場状況をリアルタイムで把握できます。
リマインドメールなどで申込者にイベントの存在を思い出してもらうことも大切です。

イベント当日の運営とトラブル対応体制

様々な準備を経て、いよいよ本番です。本番で特に重要なのは「受付対応」と「トラブル対応」になります。

受付対応

受付のスムーズさは満足度に大きな影響を及ぼします。QRコードやリスト管理ツールの活用はもちろん、現地での案内・誘導スタッフの配置と導線の確保が重要です。物販ブースなどがある場合は列整理も欠かせません。「待つ」ことによるストレスが生じないように細心の注意を払いましょう。

トラブル対応

トラブルが発生した場合に迅速に解決する体制を整えておくことも重要です。機材トラブルなどの主催側のトラブル、体調不良者の発生、迷子・紛失といった参加者側のトラブル、いずれも考えられるリスクを洗い出し、対策を準備しておきましょう。また、トラブル発生に備えて対応フローを事前に共有しておくことも重要です。

イベント終了後のフォローアップ

イベントは開催して終わりではありません。実施目的を達成できたか、イベントそのものの評判はどうか等を確認する必要があります。

アンケート収集

アンケートには選択肢などの回答しやすい設問と印象に残った点、改善点といったより具体的な設問をバランスよく配置しましょう。また、アンケート送付のタイミングを最適化したり、特典として割引クーポンなどを提供したりと、回答率を高める施策も有効です。

効果測定

アンケートと合わせ、事前に設定したKPIに基づいてイベントの分析を行います。参加者数や集客経路の確認、SNS広告やメールマーケティングなどの施策のうちどれが効果的だったかを数字で評価します。アンケート結果やSNSでの投稿・シェア数も分析して参加者のエンゲージメントや満足度を測定します。商談イベントの場合は成約数やリード獲得数、売上や問い合わせ数の推移も重要な測定項目です。

次回への改善点整理

アンケートとKPI評価をもとに、イベントの成功点や課題点を洗い出します。運営側の視点から導き出した改善点とフィードバックを突き合わせ、具体的な改善策を検討します。振り返った内容は書類に落とし込み、次回の計画時に活用できるよう整理しておきましょう。

成功に導く！イベント運営の5つのポイント

イベント運営を成功させるためには様々なポイントがありますが、その中から5つをご紹介します。

目的・ターゲット・コンセプトの明確化

成功するイベント運営に欠かせないのが目的・ターゲット・コンセプトの明確化です。この３つを明確にすることでイベント全体に一貫性を持たせることができます。イベントは様々な関係者が協力しあって作り上げるからこそ、一貫性を持たせるための柱が重要なのです。

チーム編成と役割分担

イベント運営は関係者の数が多いため、チーム編成と役割分担を明確にすることが欠かせません。また、イベント会社などを絡める場合も「どこまでがイベント会社の担当で、どちらが自社の担当か」を明確にすることでスムーズに進むようになります。また、各チーム同士の連絡体制をしっかりと構築することも大切です。

緻密なスケジュール管理

イベントは数か月単位の時間をかけて準備するもののため、緻密なスケジュール管理が求められます。上記のチーム編成や役割分担をスムーズに進めるためにも、各所の進捗状況を常に確認しましょう。

リスク管理

トラブルひとつで台無しになってしまうのがイベント。リスク管理はイベントの土台を支える要素のひとつなので、どのようなトラブルが起こりえるか、その時どうするかのシミュレーションは必須です。しかし、どれほど対策を立てたとしても、トラブル発生確率を０％にすることはできません。そのため、トラブル発生時の対応マニュアルや連絡体制も準備しておくことが大切です。

満足感を最大化するエモーショナルな演出

今、イベントのトレンドは「五感に訴える演出」「共感を呼ぶストーリー」といったエモーショナルな方向に向かっています。特にリアルイベントは五感全てを刺激し、体験感を向上させることが欠かせません。また、リアル・オンライン問わずトレンドになっているのが「双方向性」、つまり参加者側の行動を反映させる仕組みです。参加者を傍観者にさせない仕組み、演出を作りこんでいくことで参加者の満足感が最大化します。

イベント運営の成功事例

ここではグローバルプロデュースが手がけたイベント運営の成功事例をいくつか紹介します。

朝日地球会議

朝日地球会議は会期の前半をリアルイベント、後半をオンラインイベントという形で分けて開催したイベントです。リアルイベントでは会場をスピーカーの話を聞いてじっくりと思索を深めるエリア、展示や交流を中心としたエリアに分け、リアルならではの体験感を高めました。

マルハンサービスグランプリ

マルハンサービスグランプリはアワードイベントで、「前夜祭」「表彰式」の構成で開催しました。前夜祭はステークホルダーにアワードに対する熱意を感じてもらうことを、表彰式はファイナリストのモチベーションアップを最大の目的とし、それぞれの目的に応じた会場設営、プログラムを徹底しました。

IT TREND EXPO

IT TREND EXPOは累計12万人が事前登録をする、日本最大級のハイブリッド形式オンライン展示会です。会期中は様々なセッションが同時並行で行われ、リアル会場のステージ設営はもちろんのこと、オンライン参加者の管理や通信環境の安定に注力しました。

イベント運営における注意点

イベント運営においては攻めと守りの両方をしっかり固めることが大切です。この場合の「攻め」とは集客やイベント内容などの魅力部分、「守り」とはリスク管理や当日運営のスムーズさの部分を指します。

法的・倫理的配慮

イベント運営には、法的・倫理的な配慮が欠かせません。著作権や肖像権を守るため、イベント中に使用する音楽や映像の使用許可を取ることはもちろん、スピーカーの発言内容や写真撮影・配信の許可・確認が必須です。また、イベント申込の際の個人情報の取り扱いにも注意しましょう。リアルイベントの場合は全参加者が快適に過ごせるよう、バリアフリーなどの環境整備が必要なケースもあります。

安全対策

イベント運営において、当日の参加者やスタッフの安全確保対策は絶対に必要です。火災・地震・急病人発生時の避難経路や救護体制、連絡手順を明確にしておきましょう。様々な混雑対策、スムーズな動線計画は安全対策の一環ともいえますし、マスク着用や消毒液の設置、換気といった感染症対策も求められます。また、事故や損害に対応できるよう、イベント保険や賠償責任保険への加入も重要です。

予算管理

イベントの成功には、適切な予算配分とコスト管理が欠かせません。会場費や機材レンタル、人件費、宣伝費などを細かく算出し、計画的な予算策定を行いましょう。無駄な支出を抑えコストの最適化を図ることは重要ですが、必要な部分まで削ってしまわないように注意が必要です。チケット販売や物販、スポンサー契約などの収益源を確保することで赤字を防ぐのもひとつの方法です。

まとめ

イベント運営とは「当日の成功のためにどれだけ準備できたか」の答え合わせです。
企画段階でコンセプト策定や適切な会場・日程調整によって運営の基盤を固め、各所の調整を行い、スムーズな運営ができるようにしっかりと準備を整えます。準備が万全だからこそ、当日は受付・進行管理、トラブル対応に全力を注ぐことができ、「イベント成功」という結果を手にすることができます。

イベント実施の際、イベント運営会社への相談事がありましたら、株式会社グローバルプロデュースへお気軽にご相談ください。プロのプロデューサーが、貴社の課題に合わせて最適なプランをご提案します。

▽DL資料：
プロが使う！イベント運営マニュアルフォーマット