駅にサウナ、そして庭園まで。街まるごとが音とアートに包まれる3日間

舞台は、高輪ゲートウェイ駅とTAKANAWA GATEWAY CITY。普段は通勤や待ち合わせで利用されるこの場所が、3日間限定でフェス会場へ。音楽、アート、テクノロジーが交差する特別な空間へと姿を変えました。
2026年6月26日から28日にかけて開催された「NU Festival 2026」は、駅や広場、ミュージアム、サウナ、空中庭園まで、街全体を会場とした都市型フェスティバル。
日常の風景を歩きながら、新しいカルチャーに出会える。そんな“街を巡るフェス”ならではの魅力を振り返ります。
舞台は高輪ゲートウェイ駅。初開催の「NU Festival」

JR東日本が「100年先の心豊かなくらしのための実験場」として開発を進める、高輪ゲートウェイ駅・TAKANAWA GATEWAY CITY。
その街を舞台に初開催された「NU Festival 2026」。コンセプトに掲げたのは、「Next(次の)」「New(新たな)」「Unity(共創・調和)」です。
会場となったのは、高輪ゲートウェイ駅のテラスや駅前広場、文化施設「MoN Takanawa」、さらにサウナや空中庭園まで。街の特性を生かした、多彩なプログラムが展開されました。
普段は何気なく通り過ぎる駅や街の風景も、この3日間だけは音楽やアートと出会う場所に。街そのものを歩きながら楽しむ、新しいフェスのかたちが広がっていました。
音楽・アート・テクノロジーが交差する3日間のコンテンツ
「NU Festival」の醍醐味は、ひとつの会場にとどまらず、街を巡りながら多彩なコンテンツを楽しめること。
ライブやDJ、アート展示、トークセッションなど、時間や場所によって異なるプログラムが、街のあちこちで次々と繰り広げられました。
歩くたびに、新しいカルチャーと出会う。そんな3日間には、どのような景色が広がっていたのでしょうか。まずはタイムテーブルを振り返りながら、各日のプログラムを見ていきましょう。



「NU Festival 2026」5つの見どころ
駅でDJを楽しみ、ミュージアムでアートに触れ、サウナで音楽に浸る。同じフェスでも、会場が変われば景色も体験も大きく変わります。
そんな「NU Festival 2026」を象徴する、5つの見どころをピックアップ。街を巡るからこそ生まれる、このフェスならではの魅力を見ていきましょう。
❶待望の初来日から世界初披露ライブまで。ここでしか体験できない最先端の音楽「NU Live」

TAKANAWA GATEWAY Convention Center内の「LINKPILLAR Hall」で開催された、本フェスの中核を担う音楽プログラム「NU Live」。
スペインの世界的フェスティバル「Sónar」をコラボレーターに迎え、国内外のアーティストによるライブパフォーマンスが繰り広げられました。
最大の見どころは、「ここでしか体験できない音楽」が集結したこと。
Grandbrothersによる待望の初来日公演をはじめ、Suzanne Ciani × Actressによる東京初上陸のコラボレーション、William Basinskiによる世界初披露のパフォーマンス、そしてTwo Shellの来日公園まで。国内外の音楽シーンを代表するアーティストが、この場所に集いました。
日本からは真鍋大度やDJ KRUSHも出演。高品質なサウンドシステムとライティング、革新的なセンターステージが一体となり、会場はまるで音の中へ入り込んだような没入空間に包まれました。
さらに、「dublab.jp presents OTOJU SESSIONS」や「Sound Bath」、南青山の隠れ家バー「赤い部屋」も参加。音楽を“聴く”だけではなく、空間ごとじっくり味わえるプログラムが用意されていたのも印象的です。
世界初、日本初、そして初来日。国内外の音楽ファンにとって見逃せないラインアップがそろった「NU Live」は、最先端のアーティストと新しい音楽体験が交差する、フェスを象徴するプログラムとなっていました。
❷脳波で演奏!? AIとアートが交差する「NU Art」

複合文化施設「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」では、アートとテクノロジーをテーマにした「NU Art」を開催。
クリエイティブ空間「Box300」には、脳波によって映像や音が変化するライブ装置で注目を集めるAlbert.DATAが登場しました。
そのほか、幻覚体験を思わせる独創的なVR作品で知られる永井歩をはじめ、「Sónar+D」とのコラボレーションのもと、アーティスト兼AI研究者・徳井直生がキュレーションする展示やライブ、トークセッションも実施。
AIや脳波、VR。言葉だけを見ると何だか難しそう。でも実際は、「何だこれ!面白い!」と夢中になってしまう体験ばかり。
一方、約100畳の畳空間「Tatami」では、伝説的カルチャースペース「SuperDeluxe」のキュレーションによるプログラムも展開。いけばなと音楽のコラボレーションや、中山晃子による絵画とパフォーマンスの融合作品など、テクノロジーとは異なるアプローチで来場者を魅了しました。
❸走り抜ける電車を見下ろす駅空間でDJを楽しむ「NU Station」

高輪ゲートウェイ駅 南改札外3Fテラスでは、J-WAVE(81.3FM)とのコラボレーションによる「NU Station」を開催。
DJ EMMA、KO KIMURA、Kotsu & Nari(CYK)、Ryogo、FULLHOUSE(SAMO / TAKENOKO)など、日本を代表するDJたちが出演。
このプログラムの面白いところは、“駅”という日常の場所が、そのままDJブースになること。行き交う電車を眺めながら音楽に耳を傾ける。普段なら移動のために通り過ぎるだけの場所が、この3日間だけは音楽を楽しむ特別な空間へ。街の日常をそのまま活かした会場づくりに、思わずワクワクしてしまいます。
❹駅前広場がダンスフロアになる「NU Park」

高輪ゲートウェイ駅前の「Gateway Park」では、「NU Park」を開催。大沢伸一、をはじめとする実力派DJたちが出演し、駅前広場は熱気あふれるダンスフロアへ。
会場には、7面LEDビジョンとサウンドシステムを搭載した最新モビリティステージが登場。さらに、日替わりでキッチンカーも出店し、音楽とグルメを一緒に楽しめるフェス空間が広がります。
また、イベント当日にTAKANAWA GATEWAY CITY内で税込10,000円以上買い物をすると、「NU Park」のプレミアムエリアへ優先入場できる特典も用意。ショッピングを楽しんだあと、そのまま音楽に浸れる回遊性も魅力のひとつです。
駅前広場を中心に、街全体を巡りながらフェスを満喫できる。そんなTAKANAWA GATEWAY CITYならではの楽しみ方が体験できました。
❺サウナで、空中庭園で。街ごと楽しむ「NU Connect」

ライブホールや駅前広場だけでなく、サウナや空中庭園までフェスの舞台になったのが「NU Connect」。
NEWoMan TAKANAWA内の「高輪SAUNAS」では、Chee ShimizuとKaoru Inoueによるコラボイベントを開催。フェスを楽しんだあと、そのままサウナで“ととのう”という、新たなフェスの楽しみ方を提案しました。
さらに、地上約150mに位置する「LUFTBAUM 28F 翠の庭」では、J-WAVEがセレクトした出演アーティストの楽曲を360度立体音響で楽しめる特別プログラムも実施。
500本以上の植物に囲まれた空中庭園で音楽に耳を傾けるひとときは、ライブ会場とはひと味違う心地よさ。都会の喧騒を忘れ、景色とともに音楽に浸れる贅沢な時間が広がります。
その他、アフターイベントやコラボイベントも充実
「NU Festival 2026」は、本編だけで終わらないのも嬉しいポイント。アフターイベントやプレパーティなど、フェスの世界観を街の外へと広げる企画も用意されていました。
電子音楽のパイオニアSuzanne Cianiのリスニングセッション

ハイレゾ音楽配信サービス「Qobuz」とのコラボレーションによる特別なリスニングセッションも開催。これは、Suzanne CianiがMetropole Orkestとともに制作した最新アルバムを、クアドラフォニック音響で体験できる一夜限りのプログラムです。
音楽を“聴く”だけではなく、“どう聴くか”までデザインする。それも、「NU Festival」が提案する音楽体験のひとつ。フェスの余韻に浸りながら、音そのものとじっくり向き合う。ライブとはまた違った角度から音楽を味わえる、贅沢な時間が流れていました。

フェス初日の夜には、渋谷の「WOMB」でプレパーティも開催。スペインからNico Etorenaが来日したほか、KABUTOとSATOSHI OTSUKIによるスペシャルB2Bも実現。さらに鏡民やTonerも出演し、高輪で始まったフェスの熱気は渋谷へ。
高輪だけで完結しない。それも、「NU Festival」ならではの魅力です。
街から街へとカルチャーがつながり、東京という都市そのものがフェスの舞台に。会場の枠を超え、街を巡りながら音楽を楽しめるスケール感も印象的でした。
終わりに
フェス会場へ向かうのではなく、街を歩きながらフェスを巡る。「NU Festival 2026」が面白かったのは、体験そのものをつくり出していたこと。
駅のテラスでDJを楽しみ、ミュージアムでアートに触れ、サウナで音楽の余韻に浸り、空中庭園で立体音響に耳を傾ける。本来なら別々に存在している場所が、音楽とアートによってひとつにつながっていく感覚は、まさに都市型フェスならでは。
高輪ゲートウェイ駅とTAKANAWA GATEWAY CITYを舞台に、街の新しい楽しみ方を見せてくれた3日間でした。こうした都市型フェスティバルが、これからどんなふうに進化していくのか。今後の展開にも期待です。それではまた。
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