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アムステルダムの超サステナブルなフェスティバル「DGTL」とは何か

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こちらの要約文はAIによって生成されたものであり、情報の正確性を保証するものではありません。
DGTL、オランダ、アムステルダム、SDGs、ソーシャルグッド、サステナブル
Photo:@Facebook:DGTLより引用

皆さんこんにちは!
GPの宮永です。

世界で最もサステナブルな運営を行う異色の音楽フェスティバルと称されるオランダ・アムステルダムの「DGTL(デジタル)」をご紹介します。

という事で、今回はこの「DGTL(デジタル)」が何故世界で最もサステナブルなフェスと言われるのか、その理由を解説していきます。

DGTLとは?どんなイベント?

DGTLは2013年アムステルダムで始まったエレクトロニック音楽フェスティバルです。素晴らしい音楽の体験は通常のフェスと変わらずそのままに、しかしその中でサステナブルな運営を行う異色の音楽フェスとして知られています。

「家で寝て過ごすよりサステナブル」が合言葉のこのフェスでは、参加者はもちろんのこと、イベント運営におけるパートナーたちや企業、行政をも巻き込み、環境負荷と廃棄を限りなく抑え、サーキュラーエコノミーの実現を目指すまさにこの時代にフィットしたやり方で運営を行なっているのが特徴。

音楽フェスですからその根幹である多様な音楽、パフォーマンス、アートステージはもちろん、サステナビリティ・ステージも設けられ、参加者はDGTLのサステナブルな施策について知識を深めることができます。

アムステルダムで始まったこちらのフェスですが、現在ではバルセロナ・アムステルダム・サンパウロ・テルアビブ・サンティアゴ、バンガロールで毎年開催。多くの人々から素晴らしい音楽体験、さらにはサスティナブルへのん共感といった面から支持されています。

どうしてサステナブルなフェスを運営しようと思ったの?

音楽フェスティバルと言えば若者を中心にいつの時代も人々のエンターテイメントとして文化の発展を支えてきた場。音の世界に入り込み、そこでは全ての人々が平等で自由に体を揺らしネッキに包まれるまさにエネルギーの渦。それがフェスです。しかし近年こうしたイベントはイノベーションを生む一方、多くのエネルギーや資源が浪費され環境負荷を生むとの問題意識も。自然の中で行われるフェスも多いですが、イベントごとが終わった後のゴミの処理問題なども問題視されていますよね。

こうした点を問題視し発足したのがこのアムス発のDGTLなんです。彼らは環境負荷や廃棄物をなくすよう、なんと全ての廃棄物を価値ある資源に変換。そうして完全循環型イベントを作る事に成功しています。

どんなところがサステナブルなの?

彼らの根幹の考え方、それはこの世の中に「ごみ」は存在しないということ。サステナブルと共存するためにまず最初に彼らがやったことは「資源と廃棄物の流れの測定と可視化」でした。調査結果によりイベントにおいてどこの部分で大きな環境負荷が発生しているかが理解できる。サステナブルなイベント運営をするための注力の点が可視化され、対応の優先順位をつける。

その後、結果をもとにサプライヤーやケータリング会社などのパートナーが扱うプロダクトや搬入方法で自分たちで処理するのが難しいと考えるものについては、彼らと相談し改善のための働きかけをして最終的に改善法を見つけていったと言います。

具体的なサステナブルポイントこんな感じ。

・ごみゼロ・環境負荷ゼロの循環型イベントである
・100%再生可能エネルギーを使用している
・カップ再利用のシステム、「リサイクルコイン」制度の導入
・ベジタリアンメニューの導入。食器類はすべて生分解性で24時間以内に堆肥化されるものを使用。
・参加者らに「正しい行動」を促すため、楽しさ、もしくは金銭メリットを駆使

彼らのサステナビリティへの取り組みは世界中から評価されていて、2017年にはアムステルダムで最もサステナブルな企業に送られる「DAM」賞、ラスベガスで開催される世界じゅうのフェスティバル・イノベーター・カンファレンスFestX Awardsにおいても優秀グリーンイベント賞を受賞、さらに2019年にはロンドンで開催されるグリーン・イベント&イノベーション・カンファレンスでは国際グリーンフェスティバル賞とグリーン輸送賞を受賞しています。

オランダとサーキュラーエコノミー(循環型社会)

さて、そんな超サステナブルなフェスティバル「DGTL」を生み出した場所、オランダのアムステルダムですが、ここは世界で最も先進的なサーキュラーエコノミーの取り組みをしている場所と言われています。

オランダでは、「サステナビリティー」がキーワードとなることが多く、古い造船所や廃業したプール施設といった手付かずだった場所が、起業家やスタートアップが集まるコワーキングスペースやレストラン・カフェ、イベントスペースへと姿を帰ることがしばしば。しかもそんな場所から多くの新たなカルチャーが生まれまくっています。しかもこれまで難しいとされてきた“環境と経済”のバランスが上手くとった新たな産業の形としてサーキュラーエコノミーが注目を集めています。

これは実はオランダ政府自体が、アムステルダムでは2025年、オランダ全体では2050年までにサーキュラーエコノミーを実現すると公言していたりと、そういった大きなバックグラウンドがあったりするんですよ。

大きな事例としては、ロッテルダムの「ブルーシティー」という古いプール施設をレノベーションしたイノベーションラボ&コワーキングスペースや、汚染された造船所の跡地を使用したオフィス&コワーキングスペース、研究ラボ、イベントスペース、ホテル、カフェなどが密集したデ・クーベル(De Ceuvel)などが挙げられます。

とはいえ目的は“最高の音楽体験”。

DGTL、オランダ、アムステルダム、SDGs、ソーシャルグッド、サステナブル
Photo:@Facebook:DGTLより引用

そんな土台で培われた人々のサステナビリティへの認識や理想が叶えたDGTL。しかし、根幹にあるのは“最高の音楽体験”です。

DGTLの参加者は環境意識の高い人ばかり?いえいえ、そんなことありません。参加するアーティストが世界で活躍する大物ばかりで、パフォーマンスのレベルも最高に高い。本当のエレクトロ好きが集まる“本物”のイベントなんです。これは「あ、サステナビリティってトレンドだから参加しに行こう〜!」っていうそんな生ぬるいノリのフェスじゃないんです。もっと根幹が通っているれっきとしたガチの音楽イベントです。だからこそ、世界で注目しリスペクトされるイベントなんですね。

日本にも来ないかなあと思いつつ、そういった土台が果たして日本にあるのか。いやいや、これから全てのイベントをサーキュラーエコノミーにしていかないといけない未来が待ち構えています。我々に今何ができるのか。これはアムスまで行って勉強する必要がありそうです。

WORKS/REPORTイベント実績
・レポート

公開日:

2022NOV

13

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