令和なのに平成がかわいい?Z世代もハマる平成レトロ
この記事のポイント
- ・シール帳などの平成レトロはなぜ今刺さるのかを踏まえ、イベント屋の目線から懐かしさが新しい体験に変わる理由を考察。

Photo:株式会社ワッツ
2026年に“懐かしい”が売れる理由
こんにちは、GP鈴木です。最近、SNSや街中で「平成っぽいもの」を見かける機会が増えたように感じます。
ガラケー風のデザイン。
キラキラしたシールやデコパーツ。
プリクラ風の写真加工。
バッグにじゃらっと付いたキーホルダーや缶バッジ。
Y2Kの流れから、平成女児っぽいビジュアルにも注目が集まっています。
平成をリアルタイムで知っている世代にとっては「懐かしい」と感じるものでも、Z世代やα世代などの若者にとっては、むしろ新しく見えているのかもしれません。
ではなぜ今、“懐かしい”ものがバズり、売れるのでしょうか?今回は、2026年のトレンドキーワードになりそうな「平成レトロ」について考えてみます!
平成レトロは、ただの懐古ではない
まず大切なのは「平成レトロは単なる過去の再現ではない」ということです。
たとえば、ガラケーそのものを使うわけではなく、ガラケーっぽい画面やボタンのデザインを楽しむ。昔のプリクラをそのまま再現するのではなく、平成っぽいフレームや文字をスマホで撮った写真に組み合わせる。

Photo:ピクシブ株式会社
つまり平成レトロは、過去に戻るブームというより、過去のかわいい部分を令和の感覚でリミックスするブームなのではないでしょうか。
平成を知っている人にとっては「懐かしい」。
平成を知らない世代にとっては「新しい」。
この世代による感じ方の違いが、平成レトロのおもしろさだと思います。
デジタルで整いすぎた時代に“ごちゃっと感”が刺さる
今のスマホアプリやWebデザインは、どんどんシンプルで見やすく、洗練されたものになっています。もちろん、それは便利で使いやすいことです。
でも一方で、少し物足りなさを感じることもあります。
いわゆる「平成女児」と呼ばれるデザインには、今のミニマルなデザインとは違う、ごちゃっとした情報量があります。

Photo:株式会社ラクーンホールディングス
ハート。ラメ。シール。手書き文字。派手な色。などの少しやりすぎなくらいの装飾。整っているというより、盛られている。シンプルというより、詰め込まれている。でも、その“ちょっとやりすぎな感じ”が、今見ると新鮮でかわいいのだと思います。
令和のデザインが整えば整うほど、平成の「ごちゃかわ」な世界観が、逆に目立って見えるのかもしれません。
「見る」だけで終わらない。触る・集める・カスタムする楽しさ
平成っぽいものの魅力は、見た目だけではありません。
プリクラを交換する。
手帳をデコる。
ストラップをじゃらじゃら付ける。
こうした平成的なカルチャーには、自分の手で何かを足していく楽しさがあります。完成されたものをそのまま受け取るのではなく、自分で選び、自分で組み合わせ、自分だけのものにしていく感覚です。
これは、今の「推し活」や「カスタム文化」とも相性が良いように感じます。
同じアイテムでも、どのシールを貼るか、どのチャームを付けるか、どの色でまとめるかによって、その人らしさが出る。平成レトロが今の若者に刺さるのは、単に懐かしいからではなく、“自分らしさを足せる余白”があるからなのかもしれません。
アナログっぽいのに、実はSNSと相性がいい
平成レトロはアナログっぽい見た目でありながら、実はSNSとの相性も良いトレンドです。理由はシンプルで、平成っぽい小物は、InstagramやTikTokでも見せやすいアイテムなのです。
見た目にインパクトがある。写真に撮りやすく、映えやすい。「懐かしい」「かわいい」「なにこれ」とコメントしたくなり、バズりやすい。
きれいに整ったものより、少しごちゃっとしていて語りたくなるものの方がSNSでは広がりやすいのかもしれません。
特に平成レトロは、ただ「かわいい」だけでなく、「これ知ってる?」「昔こういうのあったよね」「逆に新しくない?」という会話が生まれやすいのかもしれません。その意味で、“懐かしい”はかなり強い拡散のきっかけになります。
2026年、“懐かしい”は体験づくりにも効く
この流れは、イベントや体験づくりにもつながりそうです。
たとえば、平成風のプリクラブース。
シールラリー。
ガラケーUI風の診断コンテンツ。
プロフィール帳のような参加証。
キーホルダーやチャームをカスタムできるワークショップ。
平成レトロは、ただ眺めるだけでなく、撮る・集める・貼る・交換する・書き込むといった参加型の体験に落とし込みやすい特徴があります。
つまり、平成レトロは「昔っぽいデザイン」ではなく、体験を生み出しやすいトレンドでもあるのです。
“懐かしい”は、新しい

Photo:株式会社ケンコー・トキナー
平成っぽいものが今バズっているのは、昔に戻りたいからだけではありません。
デジタルで何でも整えられる時代だからこそ、少しごちゃっとしていて、手触りがあって、自分でカスタムできるものが新鮮に見えている。
懐かしいものは、過去を振り返るためだけのものではなく、今の感覚で再編集することで、新しい体験に変わっていきます。
令和なのに平成がかわいい。
その理由は、“昔っぽいから”ではなく、今の時代に足りない手触りや余白を、平成っぽさが持っているからなのかもしれません。
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