ブランドは細部に宿る―『「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義』を読んで―
この記事のポイント
- 本の学びとイベントを結び付けて紹介
こんにちは!GP笠井です。今回は、『「売る」から、「売れる」へ。水野学のブランディングデザイン講義』をご紹介いたします。
本書はくまモンなどのデザインをされた水野学さんが、慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスで行った講義の内容を書籍化したものです。
「ブランディング」と聞くと、少し遠い世界の話のように感じるかもしれません。ですが、本書はデザインの講義でありながら、読み終えてみると、イベントの企画や運営にそのまま流用できる考え方がたくさん詰まった一冊でした。ここでは、特に学びになったポイントを紹介します。

ブランドとは“らしさ”である―見え方のコントロール
本書の中で最も印象に残ったのが、この二つの定義です。
・ブランドとは”らしさ”である
・ブランドとは、見え方のコントロールである
“らしさ”は、モノや企業だけにあるものではなく、人にも必ず宿っています。イベント制作に携わる私が特に刺さったのは「見え方のコントロール」という言葉です。光畑社長が仰っていた「歩いているときも背中にGPを背負っていると思え」というお話に、まさに通ずる部分だと感じました。
私なら「GPブランド」ひいては「笠井ブランド」を醸成していくことで、クライアント様と深く繋がることができる。深いつながりはヒアリングの深さにつながり、結果的にイベントの成功・目的の達成につながります。
GP、クライアント、パートナー、スタッフ、参加者からの見え方を、意識してコントロールできるようになることが重要なのだと感じました。
「コンセプト」は「ものをつくるための地図」
地図がないまま歩いても、たどり着く場所は運まかせになってしまう――コンセプトの重要性を再確認することができました。コンセプトがはっきりしていてこそ、そのデザイン(イベント)のゴールにたどり着きやすくなります。
つい演出案やコンテンツアイデアを並べることから始めてしまいがちですが、いかに消費者(クライアント)の目的を鮮明に描くことができるかが成否を分けるのだと感じました。
コンセプトやテーマは、このイベントの目的に沿ったものになっているか。この演出やコンテンツは、コンセプトやテーマに沿ったものになっているか。これまでの研修を通して、これらが一貫していることの重要性も学ぶことができました。
センスは才能ではなく、知識の集積
「センスがある」ように見える人の裏側には、積み上げてきた知識があります。センスを磨くために、本書は次の三つの積み重ねを勧めています。
1.王道・定番を知る
2.流行を見つける
3.共通点を見つける
ある研修では、企画を行う際、その業界の背景、その企業の背景をしっかりと調べることの重要性をお話いただきました。これは1.王道・定番を知る上で重要な前段の部分です。
また、以前のジャーナルで、日常目にするものからイベントのアイデアへ昇華させた例をお話させていただきました。これは2.流行を見つけるに該当することです。
3.共通点を見つける、これがアイデアを落とし込む際に重要になる部分なのだと、この半年を通して知ることができました。
クライアントや業界の王道を知る、今の世間の流行を知る、その共通点を見つける――この積み重ねが、より良いデザイン(イベント)づくりにつながると学びました。
あっと驚かせるより、細部を磨く
・世の中をあっと驚かせてはいけない
・ブランドは細部に宿る
奇をてらいすぎると、話題性はあっても継続しない。必要なのは、アウトプットすべての見え方をコントロールすることです。
あっと驚くようなビジュアルのステージや、目新しい最新技術を提案したとしても、それがクライアントにフィットするかどうかは別の話です。
それよりも、クライアントのことを理解し、イベント開催の目的を理解し、それらに合った企画を行うことが重要です。この「理解」という行為が、GPとしての細部になっていくと考えます。
イベント開催中でいえば、会場の一枚のサイン、スタッフの声掛け、一通のメールの文面まで、すべてがGPのブランドに触れる「細部」です。
驚きで一発勝負にするのではなく、細部の積み上げでGP“らしさ”を作り続けたいと思います。

おわりに
本書の中には、上記でお話したほかにも「機能デザイン」と「装飾デザイン」について語られており、これらはイベントの演出に通ずる部分があると感じました。
デザインコンサルティングをされている水野学さんのように、GPが“イベントコンサルティング”をしていく。私たちGPのビジョンである「イベントプロデュースを通じて世界中に幸せを届ける」ために、ヒアリングの段階からクライアントの真の目的を引き出せるように、これからも学び続けたいと思います。
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